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2011年6月 3日 (金)

キプロスの太陽光パネルと日本の未来

ドイツは、2022年までに原発からの脱却を図り、自然エネルギーを推進するという結論を出しました。今回ドイツの西周辺をドライブをしていて、下の写真のように、山の上や畑の中など至る所で、この風力発電の機器を目にし、確かに、政府としてこの自然エネルギーを推し進めていることはよく解りました。

Vent1

ドイツが、環境問題に非常に高い関心を持っているのは御承知のとおり。だから17基という原子力発電所の数も、経済活動の大きさからして、かなり少ないように思われます。しかし、原発が少ない反面、化石燃料(ロシアからの輸入大)を多く消費しているので、多量の二酸化炭素排出国でもあるのです。つまり、地球温暖化にかなり貢献しているというこの矛盾。ドイツとしては、歯痒い所でしょう。

今回たった1週間のドライブでしたが、2度も原子力発電所に遭遇しました。一回目は、ケルンからアーヘンに向かう高速道路A4の北側で2基(ひょっとしてこれは3基かもしれない)。二回目は、ヴォルムスからローテンブルグへ向かう途中の高速道路A6の北側でぽつんと1基のみに。

Nuc2

見渡す限り広がる緑の平原に、突然ポコンと異質な建物が建ってる光景は、やはり違和感を覚えます。遠くから見えていた施設は、近づくにつれ異様に大きくなり、また煙は不気味さを倍増していきました。

以前ならば、フランスでドライブ中など、原子力発電所が見えてきても、”ああ、あるな”としか考えていなかったのですが、(恥ずかしいけれど、私はそれほど原発の恐ろしさを感じていなかったのです。)、今回は違っていました。その建物がいやに威圧的に感じ、潜在的にコントロール不可能な人工的災害を起こす怖い存在のように見えてしまったのです。経験とは人の感覚に恐ろしく作用するのだと、改めて実感しました。

全く方向を逆にして、日本の見本になるかもしれない国の姿も、最近見てきました。それはキプロス。実は3月下旬、キプロスへ行ってきたのですが、(それについては、またいつか書く事にして)、その旅行中、車窓から見ていて非常に気になったことがあったのです。それは、新築の家という家の上に、必ず”ソーラーパネル”と”給水タンク”があったのです。これがその光景。(バスのガラス越しに撮っているので、少しぼやけているのは勘弁してください。)

Cypre2

給水タンクは理解できます。キプロスは晴天日が多く降雨量が少ないため、水が慢性的に不足しているおり、不足時には、ギリシャからタンカーで水を輸入するのだそうです。しかし、このタンクの置き方場所は、地震の多い日本だとありえないですよね。とはいえ、ソーラーパネルが、各々の家に設置されているのには驚きました。家がわりと小さく、またパネルも大きくないとはいえ、費用はかかるはず。政府のサポートがあるのではと、想像しました。日本もいつか、こうなるのでしょうか?

Cypre1

ところで、このレモン畑、収穫はなんと年中できるのだそうです。摘み取っても、次から次へと実がなり、途切れることがないのだそうです。さらにびっくりすることに、(エネルギーとは関係ないことなのだけれど)、キプロスにある、ユニークなシステムを知りました。それは、もし旅行者の滞在期間に雨が降ると、追加のホテル滞在費用が1週間まで無料になるのです。つまり、飛行機の便変更可能かつ滞在延長可能の場合は、旅行者にとって嘘のように有利な話になるのです。それほど雨は稀、ということですよね。

Hyou

ところが、私たちの滞在時、なんと激しい雨が降り、雹まで降ったのです!看板の上の赤い屋根を見て下さい。窪んだところに、白っぽいものが積もっているでしょう?この時は、音までたてて降っていました。でも3日前までは、真夏のような暑さだったのだそうです。ツアーなので、当然変更は不可能。おとなしく、予定された便で帰ってきました。

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コメント

私もドイツで初めて身近に風力発電と原子力発電を見て、びっくりしたものでした。なんで東京ではみかけないんだろうと思っていましたが、最近になって原発のことを勉強するようになってわかりました。

投稿: あむ | 2011年6月 4日 (土) 22時13分

あむさん、

ドイツ気象庁のホームページの事は、ご存知ですか?
なんと、このサイトで、日本の放射性物質の拡散の予想が時系列で見られるのです。

これを見て、怖くなりました。風の向きによって、太平洋側に流れたり、関東側に流れたり。確実にこちらにも飛来しているのがわかります。

グーグルで、”ドイツ気象庁”と日本語で入れても、最初に出てきます。そのサイトを開くと、右側にJAPANと書かれたところをクリック。
日本のサイトで、こういうのが見られないのが不思議です。

投稿: Cojico | 2011年6月 5日 (日) 01時10分

見ています!3月15日の時点ではまだ知らなかったのですが(+_+)、3月中からずっと見ています。もうひとつのこれも合わせています↓

http://www.zamg.ac.at/wetter/fukushima/

風向きがこっちにこない日だけガーデニングしています(^^ゞ

投稿: あむ | 2011年6月 5日 (日) 15時04分

うわー!リアルですねえ!
これらを見ていると、”これが事実なんだ”と実感させられます。私もこちらの方も見ることにします。

それにしても、私も馬鹿なことを書いてしまったものです。ドイツ情報に詳しい方に、ドイツのことを書いてしまって・・・すみません。

ドイツの正確な情報の提供は、日本も見習って欲しいですね。NHKで6時45分頃提供される、放射性物質量の情報を見ているのですが、値にあまり変化がなく、新宿辺りですといつも通常範囲です。

これだけを見ていると、思わず安心してしまうものですが、実は至ることころに、海側へはほとんど毎日拡散されているのだと、私たちは知るべきだと思いました。

国民の異常な警戒心や不安感を煽るのを避けたいのはわかるのですが、それは、放射能に対する知識不足からくるもの。私たちは、真剣に放射能と向かい合う気持ちがあるのに、国からはあまり情報を受け取っていないような気がしています。

投稿: Cojico | 2011年6月 5日 (日) 17時18分

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