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2009年2月12日 (木)

エルサレムを模したサント・ステファノ教会群② Monastero di Santo Stefano a Bologna

  Sst1_pilato

正面の八角形の建物は、前述のサン・セポルクロ教会。そして、この中庭の名前は「ピラトの中庭」!(右下の写真は、サン・セポルクロ教会外壁のモザイク、ロンバルド様式なのだそうです。)

ほんとに不思議。どうして修道院の中に、イエスを十字架に送ったユダヤのローマ総督の”ピラト”という名まえをつけたのでしょう?キリスト教信者にとっては辛いはず。

Sst3 と疑問に思っていたら、やはり、イエスが宣告された法廷の場であるエルサレムを忘れないために、こういう名前をつけたのだそうです。

さらに、この回廊に貼られていた解説版を読みますと、中央に置かれている洗礼盤のような形をした大理石のオブジェは、「ピラトの洗面器 Catino di Pilato」という名前なのだそうで、これまた、”ピラトがこの中の水で手を洗った”(つまり、自分の責任ではない事の暗示)ことを思い出させるために、こういう名前をつけたのだとか。

Sst32_cappella ところが現実には、この石の外側にラテン語で書かれている碑文によりますと、730年から740年ごろ作成されたこの物体の使用目的は、聖なる木曜日に寄進される品物を入れるためのものだったと分かったのだそうで。いやいや・・・

(左の写真は、サン・セポルクロ教会を出てすぐ左にあった、小さな礼拝堂の一つです。この一角だけは、天井も壁の色鮮やかなフレスコ画で覆われていて、思わず撮ってしまったものです。)

さらに、この中庭に面している一つの窓際には、「Gallo di S.Pietro(ペテロの雄鶏)14C」という名の石の鶏の彫刻が置かれている(私は見ていない)のだそうです。これも、イエスから「雄鶏が3度鳴く前に私を知らないというだろう」と予言されたとおり否定してしまったペテロを思い出すようにされているのですね。

もうこの庭は、遠いエルサレムを身近に感じられるように、至る所に仕掛けがなされているようです。

さて次は、ピラトの中庭を挟んで、サン・セポルクロと反対側にある、小さなトリニタ教会  Chiesa di Trinita 13c です。

  Sst33_pilato

  Sst22_trinita

Sst30_tri_chap_2 ここは昔から、4-5世紀では殉教教会、8世紀は、ロンバルディア族の洗礼堂、9世紀はフランカ教会 Chiesa franca、13世紀は、サンタ・クローチェ教会 Chiesa della Santa Croceなど、いろいろな名まえで呼ばれてきたようで、1910年から1923年にかけての大修復時に現在の姿になったそうです。

といっても、右側に小さな礼拝堂のような半円形のくぼみが5つあるだけで、祭壇も見当たりませんでした。でも、柱頭は11世紀から13世紀のものだそうで、少しですがこれは見る価値があります。

さて、いよいよ回廊です。といっても、モワサックのようではありませんが・・・

    Sst35_croitre

  Sst34_croitre

上下2段の回廊で、下は支える柱の幅が広くてどっしりとした感じ、上の階は柱が細く間隔も狭いので繊細な感じのする、バランスのよい回廊だと思いました。でも何か足りない・・・と考えていましたら、それは緑でした。はやり中央には草木があるといいな・・・

一階の回廊は上の写真のようでして、古い木の天井がいいですね。ここはどうも、2階の回廊が素敵らしくて、ところどころにかわいい柱頭を見られるそうです。私は行っていないので上がれるかどうか分からないのですが、もし、これから行く予定をされている方は、ぜひチャレンジしてみてください。

最後の博物館です。その隣に充実した売店がありました。

Sst18_musee  Sst20_musee

古くから発展してきたこの教会の経緯を、またアップしておきます。

Sst27_plan4  Sst28_plan5

Sst24_plan6 関連記事: 
エルサレムを模したサント・ステファノ教会群① (聖十字架教会、サン・セポルクロ教会、サンヴィターレとアグリコラ教会について)
その他の教会については、こちらから選んでください。

この教会のホームページは、こちら

最後に、教会前広場の写真をアップしておきます。統一感のある街って素敵ですね。

  Sst15_place

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イタリアの教会 Le chiese di Italia」カテゴリの記事

コメント

この人魚みたいな彫刻はどこかで観た記憶が
あります。結構多いですね。この人魚は秀逸です。
軽快なロンバルデイア帯、素晴らしい。本当に
イタリヤには多いですね。ピラトについてのエピソードも興味深いです。ありがとうございます。

投稿: yoku | 2009年2月13日 (金) 13時44分

yokuさん
フランスでも尾が二つに分かれている人魚、見ますよね。この教会には多くありませんが、興味ある柱頭が見られました、しかも、それぞれの異なる建物の中で。特に、クリプトのはもっとよく見たかったのですが、すぐ側で10名ほどの修道士さん達(全員黒人でした!)がミサをしていて、自由に動けませんでした。残念。

おっしゃるとおり、ロンバルディア帯が全体に軽快なリズムとなって建物を飾っていますね。

ピラトの中庭の話、面白いですね。プレートが貼ってあると、イタリア語ですと長い文章はその場では訳せないので、写真を撮り、帰ってから訳しています。面倒だと思うときもあるのですが、今回のように、ちょっとずっこける話だとやはり嬉しいです。

投稿: Cojico | 2009年2月13日 (金) 20時51分

初めまして。半年くらい前に『聖ラドゴンド教会』を
検索していて、こちらにおじゃまするようになりました。
中世のフランス史にちょっぴり^^興味があります。

ヨーロッパはイギリスしか訪れたことがなく、
紹介されている美しい教会の数々にいつも魅せられて
おります。
今後もどうぞよろしくお願いします。

投稿: せれな | 2009年2月18日 (水) 09時52分

せれなさん、

初めまして。そしてコメントを書いてくださり、ありがとうございます。

中世は独特な雰囲気があり、未知の事が多いゆえに魅力が尽きないですよね。
フランスの中世についてご興味がおありだそうですが、私の書くことが、少しでもせれなさんのお役に立てれば、幸いです。
また、私は歴史に弱いので、せれなさんがご存知の事があれば、教えてくださいね。

最近、フランスについて書いていなくてすみません。サン・フェルモの記事が終わったら、またフランスに戻ろうと思っています。
このブログを読んでくださる方は、フランスの教会に興味のある方が多いようですので、フランスに重点を置かなければいけないな、と思い直しているところです。

ヨーロッパは狭い範囲に多くの国があって、しかもそれぞれの異なる特徴や雰囲気を持っていて、見れば見るほど書けば書くほど、その面白さは増してきます。
お互いに、興味を楽しんでいきましょうね!
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

(ところで、”せれな”という名は素敵ですね。イタリア語で、serenoという形容詞の女性形 serena、意味は”穏やか、晴れた、澄んだ”でさわやかなイメージ。好きな単語です。)

投稿: Cojico | 2009年2月18日 (水) 22時03分

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