2008年に鑑賞した美術展一覧
私がブログを書き始めたきっかけは、展覧会の感想を忘れように書き留めておくためだったのですが、いつの間にか方向が変わってしまいました。まあそれも良いのですが、それにしても、昨年の実績はひどいものです。
なんと、昨年1年間に鑑賞した美術展は、たったの38・・・。以前はこの倍の数見ていたのに・・・悲しいかな、これではとても”美術鑑賞が好きなんです!”とは言えませんね。
でも昨年は、本当に興味のある展覧会だけを見に行ったので後悔はありません。ただ、春に京都l国立博物館で開催された「河鍋暁斎展」を見なかったのは、ほんとに残念!この頃は、旅行が詰まっていて忙しかったのです。
今年は目標が低いのですが、1週間に少なくとも1つの美術展は鑑賞して、その感想も少しでもいいから書きたいと思っています。パンフレットだけのときもあるかもしれませんが・・・。
一応忘れないために、昨年の一覧を書いておきます。この作業をしながら、だんだんその美術展を見たときの感激を思い出しました・・・それなのに、この観覧記の数の少なさといったら・・・なんと情けない。すぐに書かないといけませんね。
<1月>
★(1)「故郷のスイスの村のぬくもり アンカー展」 Bunkamura 2007/12/1-2008/1/20 観覧記
★(2)「ティツィアーノ《うさぎの聖母》 聖なる詩情」 LOUVRE-DNP ミュージアム・ラボ 2007/10/27-2008/3/1 観覧記
★(3)「近代日本画 美の系譜」(水野美術館コレクションの名品より) 大丸ミュージアム東京 1/10-1/28
こんなに見事な美術品を豊富に持っている美術館が長野県にあるとは、全然知りませんでした。ぜひとも訪れてみたい美術館の一つになりました。山種美術館の長野版のようです。このような日本画は、ほんとうにいいですねえ。
橋本雅邦「紅葉白水」、横山大観「鶉」、下山観山「春秋」、池上秀畝「歳寒三友」、上村松園「夕べ」、鏑木清方「大川の虹」、樫山南風「朝の月」、山口蓬春「夏蔭」、杉山寧、高山辰雄、加山又造など。
★(4)「没後100年 橋本雅邦展」 川越市立美術館 1/12-3/9
雅邦の、江戸末期から明治初期に渡る作品を見たいとずーっと思っていました。でも、今回のは、ほとんどが明治以降のものばかり。
維新前の雅邦の作品が少ないのは、明治3年の火災によって全てを失ったからと知ったのですが、気の毒なことに、それより1年前に奥さんがあまりの環境の変化によって発狂していたのです。江戸末期の画家は大変な時期を過ごしました。彼の作品については、また書きたいと思っています。
名前だけは知っていたのですが、作品を認識したのは今回が初めてです。風景画を描いているのに、幾何学模様のようで、しかもおだやかでなつかしいような不思議な感覚になり、気に入ってしまいました。
相原求一郎(1918-1999)川越に生まれ。なんとモダニズムの猪熊弦一郎に師事し、抽象か具象に悩む。1980年以降は北海道の大地をライフワークとして描く。北海道中札内村に”相原求一郎美術館”があるとのこと、いつか訪れてみたいです。
さらに、この川越美術館には、私の好きな画家、小茂田青樹の絵も多く所蔵していることを知りました。彼は川越出身だったのですね。
★(6)南川三治郎氏の写真展 「世界遺産巡礼の道を行く」 FUGIFILM SQUARE 2007/12/28-2008/1/30
南川氏の2冊の写真集の中から私が見たのは、”カミーノ・デ・サンティアゴ”の写真でして、ヴェズレーからサンティアゴまでのロマネスクの教会を美しく感動的に映し出していました。
大きい写真はなんと畳一畳ほど。圧倒されました。フランスについては訪れたことのある教会ばかりでしたが、スペインの北の方は未知の世界なので、憧れもあり、うっとりとそして食い入るように見てしまいました。
少し先の話ですが、主人が退職した暁には、ぜひともレンタカーで廻りたいと思っております。それまでには、スペイン語もなんとかしなければいけないのかな・・・?
★(7)「ロートレック展」 サントリー美術館 1/26-3/9
「日本初出品となるオルセー美術館のロートレック・コレクションをはじめ、各国から集められた油彩画の名品、挿絵、素描など250点を公開する」展覧会。
彼のポスターはほんとにかっこいい!なんとセンスが良いのだろうといつも感心してしまいます。「赤毛の女(身づくろい)」も繊細な線が、娼婦達の心の、力強くもあり崩れやすくもあるもろさを表しているようで、美しく切なかったです。
<2月>
★(8)「宮廷のみやび 近衛家1000年の名宝」 東京国立博物館 1/2-2/24
★(9)「王朝の恋ー描かれた伊勢物語」 出光美術館 1/9-2/17
日経新聞に「日本絵画の古典を見る楽しさを素直に喜べる展覧会だ」と評されていましたが、展示に工夫がされていて、ほんとにそのとおり、とても気持ちよい美術展でした。
仮名と絵の調和の美、そして男側からみる多様な恋の行方が、鎌倉時代の絵巻物から始まり、伝宗達の色紙や華やかな屏風に描かれ、ほんとに目だけでなく心まで楽しませてもらったように思います。
さらに、場面ごとに内容の説明が書かれているので、私のように古典に疎い人でも十分に楽しめてとても有難かったです。
<3月>
★(10)「ウルビーノのヴィーナス 古代からルネサンス、美の女神の系譜」 西洋美術館 3/4-5/18
少々疲れ気味で観覧したため、気分が乗らず、あまり楽しめなかった美術展でした。前述の”王朝の恋”のように、展示に工夫がされていると、私のようなボーットした頭で見ている人もひき付けられたと思うのですが・・・。
美の象徴としてのヴィーナスは、かつては神話の中のような、つまり中性のような印象を与えていたのだけれど、視線がぐっとこちらに向けているティツイアーノの絵によって、意思を持った、実際に生活をしている女性を表している絵に変わっていました。
これがまた、マネによって模倣されるのだけれど、ジョルジョーネのヴィーナスと3つを並べれば面白いだろうなあなどと、関係ない事を考えていたので、他の絵の印象はまったく無し、私のポカです。
アンニバレ・カラッチの、ティツイアーノと違った美しさ、エレガントさを確認できた事が、私にとって唯一の収穫でした・・・
<4月>
★(11)「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロとグッピオの書斎」 イタリア文化会館
イタリアのルネサンスの頃は、各地に芸術や文化復興に尽力した優秀な領主がいたのですね。ウルビーノのフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ(Federico da Montefeltro 1422-1482)もその一人だそうです。
ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵で彼を見た事はありましたが、彼については全然知りませんでした。ウルビーノへは行ったことがないので、また勉強しなければなりません。
グッピオで彼が使用していたというこの美しい書斎。本物は、ニューヨーク・メトロポリタン美術館へ売却してしまったため、5年の歳月を費やして再現したそうです。書斎内部すべてが、遠近法とトロンプ・ルイユ(Trompe-l'oeil 騙し絵)が組み込まれた寄木細工でできているという信じられない部屋です。
寄木細工といえば、教会の聖職者席でよく見ますが、このような部屋全体というのは、初めてです。しかも、この格子模様もすべて木、物の影までも木で表現されていて、あまりの細かな技巧に驚きの連続でした。
数学者でもあったピエロ・デッラ・フランチェスカの「遠近法論」のファクシミリ版も展示されており、他のページも見てみたいなあと思いながら、食い入るように見てしまいました。こんな珍しいものが見られたなんて、感激です。
★(12)「桜さくらサクラ2008」 山種美術館 3/15-4/20
この山種に通っていると、何度も同じ絵と出会うことになるのですが、桜のやさしいピンク色は、ほんとに華やかで、どんな時もやさしく心豊かにしてくれるので、また足を運んでしまいます。
奥村土牛の淡いピンク色の広がる山々も、橋本明治の華やかな桜も、松岡映丘の平安調も、石田武の朧な月夜も、すべて大好きです。ほんといいですねえ・・・
★(13)「21世紀展」 東京美術クラブ
--- ここまで書いてきたのですが、すみません・・。今回の報告は、これまでとさせていただきます。馬鹿な私です、毎回、少しでも書けば、こんなに苦労することは無かったのに・・・。
<7月>
★(14)「コロー 光と追憶の変奏曲」 西洋美術館 6/14-8/31 観覧記
★(15)「対決ー巨匠たちの日本美術」 東京国立博物館
★(16)「フランスが夢見た日本」 東京国立博物館
★(17)「ウィーン美術史美術館 静物画の秘密展」 国立新美術館 7/2-9/15
★(18)「エミリー・ウングワレー展 アポリジニが生んだ天才画家」 国立新美術館 5/28-7/28
★(19)川村美術館
<8月>
★(20)「フェルメール展」 東京都美術館 8/2-12/14
★(21)「狩野芳崖 悲母観音への軌跡」 東京藝術大学美術館 8/26-9/23 観覧記
<9月>
★(22)「源氏物語の1000年」 横浜美術館
★(23)「五姓田のすべて」 神奈川県立歴史博物館 8/8-9/29 観覧記
★(24)「田村能里子展」 日本橋高島屋 9/17-9/29 観覧記
★(25)「西洋絵画の父ジョッドとその遺産展」 損保ジャパン 9/13-11/9
<10月>
★(26)「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」 西洋美術館 9/30-12/7
★(27)「ボストン美術館 浮世絵名品展」 江戸東京博物館 10/7-11/3
★(28)「ピラネージ版画展2008ー未知なる年の彼方へ」 町田国際版画美術館 10/4-11/24 観覧記
★(29)「大琳派展ー継承と変奏」 東京国立博物館 10/7-11/16
・「フェルメール展」 2回目
<11月>
★(30)「線の巨匠たち アムステルダム歴史博物館所蔵 素描・版画展」 東京藝大美術館 10/11-11/24
★(31)「輝く書物ー中世写本フェクシミリー展」 東京芸大美術館
★(32)「近代初期風俗画 躍動と快楽」 たばこと塩の博物館 10/25-11/30
<12月>
★(33)「琳派から日本画」 山種美術館
★(34)「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」 国立新美術館 10/4-12/14
★(35)「アンドリュー・ワイエス 創造への道程」 Bunkamura 11/8-12/23 観覧記
★(36)「丸紅コレクション展ー衣装から絵画へ 美の競演」 損保ジャパン 11/22-12/28
★(37)「いとも美しき西洋版画の世界」 八王子夢美術館 2008/12/5-2009/1/27 観覧記
★(38)特別企画 「追悼展 巨匠・ 関川雄揮のすべて」 成川美術館(芦ノ湖) 2008/12/12-2009/3/12
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コメント
dousiteka kanji henkan ga dekimasen.
(hoka no blog ni wa mondai nai no desuga)
hiwo aratamete toukou simasu.mousiwake arimasen.
投稿: yoku | 2009年1月 5日 (月) 06時09分
yokuさん
大変なところを、わざわざアルファベットでありがとうございます。
私も以前、yokuさんのところでエラーばかり出て苦労したことを考えると、ココログはso-netと相性が悪いのでしょうか?
それとも、この画面に変更したのが悪さをしたのでしょうか?
どちらにしても、これからもyokuさんの記事を楽しみにしております。
今年もよろしくお願いいたします。
投稿: Cojico | 2009年1月 5日 (月) 08時10分
再びトライしたらあら不思議大丈夫相性が悪い様です(笑)。
南川さん名前は存じ上げた名カメラマンですね。確かパリ在住の
方ではなかったですか。昔、有名な作家(ヨーロッパの)の
書斎か何かを撮影されていた(文春あたりかな)を見た覚え
があります。それと、ロートレック。アルビの美術館最高でした。アルビもいい町ですし。
ピレネーの巡礼路行きですか。いいですね。
私は忙しい妻が仕事を早く辞めるのを待っています(笑)。
パリあたりにいつか住んで思う存分、中世歩きを狙っていますが
どうなることやら、、、。それでは又、本年もよろしくお願い
します。
投稿: | 2009年1月 5日 (月) 12時14分
済みません。上記はYokuでした。相変わらず、おっちょこちょい
です。
投稿: yoku | 2009年1月 5日 (月) 12時16分
yokuさん
文字入力できて、よかったです!このブログ、少し重いようなので、また変えてみました。
私は写真家については全然知らないまま、ただただあまりの大きさとその存在感に呑み込まれる感じで見ていました。今のデジタルは粒子数が多いので、あんなに大きくしてもぼけないのですね。
アルビの街・・・赤茶けた色で統一されていて素敵でしたね。実は私達、ロートレック美術館をパスしてしまったのです。当時は彼の作品をあまり好きではなかったもので・・・もったいないことをしたなと未だに後悔しています。ですので帰国後は、東京で開催されるロートレック展にはせっせと通いました。
アルビの大聖堂は凄かったですね。外観は要塞のようですし、内部の過剰な装飾にも圧倒されました。
奥様はキャリアウーマンなのですか!すばらしい!
私も働いてきたので、同じ女性として社会貢献している方を尊敬しております。どうぞ、奥様を応援してくださいね。
yokuさんの夢、私も似たようなものを抱いています。探究心を持っての滞在は、とても充実感があるのではないでしょうか!お互いに楽しみですね。私の方も、どうなるやら・・・ですが。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: Cojico | 2009年1月 5日 (月) 15時46分