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2008年11月20日 (木)

傑作イザヤの浮彫 Souillac④

Isaie ようやくこの有名な『イザヤ像』になりました。この像も見たかった彫刻の一つです。

ロマネスクの本を読んでいると、”あらゆる時代を通じて最高傑作の一つ”と評される『モワサックのエレミヤ像』と並べて説明されますが、それも、このイザヤ像が、モワサックと同じ工房の作と考えられているからです。

現物を見て、ああ、ここにいらっっしゃったのですか!と声をかけくなるほどでした。本で何度も見ていたので、初めて目にしたようには思えなかったのです。でも教会の内側のこのよう場所にあったとは・・・思いもしませんでした。やはり本物が本来の場所にあるものを見るのは、最高の喜びでしょうか。

それにしても平らな石の上にいながら、なんという動きのある像でしょう!ほんと、右下のすそが翻っているところなんか、躍動感が感じられます。頭を傾げ、体をねじり、左手を右側に寄せる構図なんて、誰が考えられるでしょうか?

聖人らしくないとさえ思えるほどです。でも見えませんが、頭と右手との間にちゃんと”YSAIAS”と文字が掘り込まれているんですよ。

Decourisa 引き締まっていて、かつしなやかで肉付きのある体のイザヤは、小冊子によると、マントのすそが広がるほどはじけ踊って、歓喜を表しているのだそうです。聖書でイザヤの部分は読んでいないのですが、彼の預言どおり敵軍に奇病が流行し、ユダの国が救われたのを喜んでいる場面でしょうか?

左はイザヤの着衣の左下、広がっているマントのすそを拡大したものですが、とても繊細に掘り込まれているでしょう?体に密着している衣服の流れる様子も美しいです。

ほんとはモワサックのエレミヤもアップしたいところですが、やはりエレミアの像のほうがあまりにも優雅で美しく、このイザヤの影が薄くなってしまうので、すみませんがやめておくことにします。

Abside1_2

このアプシスのそれぞれの柱には、10世紀から12世紀に作成され、18世紀に修復された小さな柱頭彫刻がならんでいました。(写真はすべてクリックすると、拡大します。)

Chapit4 Chapit3

左は、”ダニエルとライオン”、右は、小冊子によると、”植物の間から出ようとしている老人”と説明されています。

Chapit2 Chapit6_2   

左は植物ですが、よく見ると、葉の一枚一枚の模様が異なっていて、葉の淵や丸い表面も細かな模様が入っています。右の写真は、”受胎告知”なのですが・・・分かりにくくてすみません。左は背中に羽を持っている大天使ガブリエルで、右手で祝福を与えているようなしぐさをしていて、右のマリアは全てを受け入れるかのように俯いています。

そうそう壁のコーナーに、次のような面白い表情の彫刻もありました。

Ecoincon2  Ecoincon1

写真の画質が悪くてすみません。写真の知識がなくて、ASAだけを上げて撮ってしまったのです。ホワイトバランスを上げればよかったのでしょうか?少しは写真の勉強をしなければ・・・) 

きっと書き足りないこともあると思いますが、スイヤックSouillacはこれで終わることにします。

関連記事:驚くべき柱彫刻 Souillac ①
       柱彫刻の説明修正 Souillac ②
       タンパン:テオフィロスの伝説 Souillac ③

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フランスの教会 Les eglises de la France」カテゴリの記事

コメント

私もこの夏、Souillacやその周辺を漂流(?)していました。
イザヤ像には私も感銘を受けた一人です(いずれはupする予定)。
屹度、同じ頃、同じところをウロウロしていたのかもしれませんね(笑)

投稿: yoku | 2008年11月21日 (金) 06時47分

yokuさん
そうでしたか!
柱彫刻もこのイザヤ像もすばらしかったですね!
yokuさんにお伺いしたいのですが、あそこの隣の建物は、博物館だったのでしょうか?
私は行っていないので分からないのですが、あの教会内に売られていた小冊子の中に、地下のような暗い場所にいくつかのお棺が並んでいて、そこに網目模様の石の破片が置かれている写真が載っていたのですが・・・
ちょっと気になっております。

投稿: Cojico | 2008年11月21日 (金) 22時25分

申し訳ありません、気がつきませんでした。
というのも次なる訪問先があったものですから。
これからもダブル所(ロマネスクなど)がありそうです。
Cojicoさんの文章力にはいつも感心しています。それに
内容が濃いです。これからも拝見しながら勉強していきます。

投稿: yoku | 2008年11月22日 (土) 09時13分

yokuさん

お返事、有難うございました。
私のは、全然ダメです。雰囲気が無くて・・・
yokuさんの方こそ、素敵だと思っています。
yokuさんの書いているのを読んでいると、その言葉が、どこか高く遠くの方から澄んだ声で響いてくるような気がしているのです。
これからも楽しませていただきますね。

投稿: Cojico | 2008年11月22日 (土) 15時55分

こんにちは
明日25日、出発します。
踊るイザヤ像・・預言者というより・・・時を楽しいんでいるような~。
フランスは、国際的に「文化の国フランス」をアピールするだけあって、
地方の小村でもかなり充実した文化行事が開かていますね。
この地方でも飽食祭なる行事が、食べて飲んで、そして踊る・・楽しい会話、フランスは気候も良いし、この地に集まってくるのが分かるように思います。
私も旅行の最後は、必ずパリに寄ります。
その時々の気分を演出してくれる街なのかも知れませんね。
もちろん、田舎もフトコロが深くて大好きです。

投稿: | 2008年11月24日 (月) 14時56分

kju96さん

いよいよ3ヶ月の旅行へご出発ですか!!
このようなお忙しい時間に、コメントをありがとうございました。

>その時々の気分を演出してくれる街なのかも知れませんね
同感です。旅行からパリへ帰ってくると、その度印象が違っていました。
サンクト・ペテルブルグとエストニアを廻って帰ってきたとき、パリのあまりの明るさ、にぎやかさに驚きました。
今回は、東欧からパリへ入ることになるのでしょうか?
kju96さんが、パリに対してどのような印象を持つのか、私も気になります。
楽しみですね。いえ、パリだけでなくその他もろもろの事が・・・
行ってらっしゃい!楽しい旅を!

投稿: Cojico | 2008年11月24日 (月) 20時51分

イザヤもエレミヤもいいですね、私もいつか本物を見てみたいです。エレミヤの画像を載せないというの、わかります。ここにいたんですか、というのも、いろいろな場面でよくあります。なんともうれしく、感動する瞬間ですよね♪
フランスは、自然、食べ物、文化、どこをとっても、「うまし国」という表現がほんとうに合いますね。

投稿: あむ | 2008年11月25日 (火) 20時36分

あむさん

わかってくださいます?ずーっと思っていて、やっと会えたときの嬉しさは格別ですよね。
似ていることが一目瞭然に分かるように、エレミヤ像もアップしたほうがいいのはわかっているのですが、写真を並べてみると、やはり断然エレミヤの方に胸を打たれます。あの哀愁漂う表情がいいのでしょうね。
機会があれば、ぜひともモワサックをお勧めします。
確かにフランスは、政治面や社会面を除けば、他の国も羨む素敵な国なのでしょうね、ちょっと微妙な表現ですが・・・
でも、ドイツ人の誠実さ、ひたむきさは、他の国の人も羨むのではないでしょうか?

投稿: Cojico | 2008年11月25日 (火) 23時12分

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