« 独自の文化を培ったシエナ(3) Siena est une ville qui cultivait une culture particulière (3) | トップページ | フランス小話(7) les histoires drôles(7) »

2007年3月15日 (木)

独自の文化を培ったシエナ(4) Siena est une ville qui cultivait une culture particulière (4)

Duomo25では、もっと詳細へいきましょう。

ここで見ておきたいのは、ファサードを作成したジョヴァンニの父親ニコラ・ピサーノ(ピサ洗礼堂の説教壇を作製)が中心となり、ジョヴァンニ(ピサ大聖堂の説教壇作製)やそのほかの彫刻家とと共に作製した説教壇(記録1220-1284)です。

右の写真のように、全体的に見るとピサのよりかなり凝っているのが分かります。ピサのは、人物がローマ時代の彫刻のように超然としていて、落ち着きを持った優雅さがあり、表現も少し単純な印象を受けるのですが、こちらは、バロックを思わせるような、情緒的、感動的表現になっています。

Pisano2 左の「キリスト磔刑図」を見てみましょう。人々の様々な頭の向き、異なる悲しみの表現を通して、よりドラマティックに、迫力に満ちているのがわかります。

ピサーノ親子の作品群を見ると、彼らの獲得した美の表現は、古典芸術と人物表現の融合であるような気がします。ぜひとも近くで見ていただきたい作品です。

Coupolajpg_1 丸天井(1259-1264建設)を見てみましょう。これは、単純そうで、結構計算されて作られています(写真が曲がっていまてすみません)。先ず一番外側は6つの柱があり(その上には聖人の金色彫像が立っています)正六角形をしていますが、その内側は、変則12角形になっていて、42本の小さな柱が並び、その1つ1つの間に総大司教や預言者達の像が描かれています。あまり人の見えない場所にも手を抜いていないんですね。

Piccolomini3 さて今度は、暗い聖堂内にあって一番明るい場所、左側廊中程にある「ピッコローミニ書架」へ行きましょう。

綺麗でしょう!この部屋。後にピウス3世の名で法皇となった枢機卿フランチェスコ・ピッコローミニ・トデスキーニの命により、彼の母方の叔父の法皇ピウス2世の書架を保管する為に建設された図書館(1492年建設開始、3年後完成)です。

Piccolo6 展示されているのは、貴重な彩色聖歌集で、長方形の部屋を一周して、鮮やかな赤、青、緑などで描かれた1400年代イタリアの美しい飾り文字が見られます。(右の写真、ぼけていてすみません。)

部屋の周りの壁は、ベルナルディーノ・ディ・ベット 通称ピントゥリッキオ(1454-1513)によって、ピウス2世の生涯が絢爛豪華に描かれています。

Piccolomini2 ピウス2世は、シエナ大司教になった後、1458-1464にかけて法皇に選出された、人文主義者、外交官、教皇という卓越した人物だったようです。

上の写真右側の絵は、エネア・シルヴィオ・ピッコローミニ(後のピウス2世)が法皇カッリスト3世より枢機卿帽を受け取る場面。

左の写真の右側は、ピウス2世が聖カテリーナ・ダ・シエナを聖人として公布する場面です。

Piccolo9 この部屋の天井もほんとに綺麗です。これは(右)、2001年に撮った写真でして、ちょっと色合いが違って見えますが、鮮やかなのはお分かりになって頂けると思います。

この部屋に入る手前にピッコローミニ家の大理石でできた大きな祭壇(1481年建立)があります。いくつかの彫刻のうち、周りに有る大きい彫刻4体が若きミケランジェロの作品なのだそうです。残念ながら、私はその時、知りませんでした。

フランスのゴシック建築様式で建設された教会内部の装飾は、彫刻とステンドグラスが主流ですが、イタリアの場合は、フレスコ画なんですね。さらに、フランスの場合は、塔や教会の身廊の高さなどが1つのステイタスのようだったけれど、イタリアでは外観よりも内部装飾、そのうちの色彩が重要なポイントだったのだと感じました。そしてそれが、私のイタリアへの興味をそそられる要因の一つだと、今回自覚した次第です。

その他のシエナ ①プブリコ宮殿(執権の間と世界地図の間) ②プブリコ宮殿(九頭の間) ③シエナ大聖堂  ⑤洗礼堂  ⑥ドゥッチョとシエナ

その他のイタリアは、カテゴリーの「訪問した海外都市一覧」より選択してください。

|
|

« 独自の文化を培ったシエナ(3) Siena est une ville qui cultivait une culture particulière (3) | トップページ | フランス小話(7) les histoires drôles(7) »

イタリア Italia」カテゴリの記事

イタリアの教会 Le chiese di Italia」カテゴリの記事

コメント

Cojicoさん

柱、床、壁、天上、びっちりと装飾されているのですね。たしかに色彩が豊か、ステンドグラスの色彩とはまた違う作用がありそうです。こういうところでお祈りや儀式がなされるのはどんな感じなのでしょう。シエナの人の気質や土着性にはすんなりくるのでしょうか。想像がつかない分、おもしろいです。

投稿: あむ | 2007年3月17日 (土) 22時16分

「天井」の間違いです、すみません m(__)m

投稿: あむ | 2007年3月17日 (土) 22時17分

あむさん、コメントありがとうございます。

ほんと、ドイツの求めた方向はイタリアの色彩感覚とは異なるように思えますね。ドイツでゴシック建築で有名なケルン大聖堂やマウルブロンの修道院群を思い出しますと、その規模は異なるとしても、フランスと同じような装飾だったと思います。

でも、Pirvsさんの処でも書いたように、ヒルデスハイムの11世紀の教会は、大戦で破壊されなければ壁のフレスコ画も見られたし、聖ミヒャエル聖堂では、今でも色彩の鮮やかな天井画(再現したのかな?)を見る事ができます。

また、バンベルクの家々の壁絵などを思うと、やはりその当時の傾向として、ドイツも少しは色彩豊かな時もあったということでしょうか?でも、確かにあむさんのおっしゃるように、同じ色彩といっても、フレスコ画からくる直接的な色と、光を通して初めて私達の目に入るステンドグラスの透明感ある色は、印象が全然異なりますよね。

今ドイツ観光でよく訪れる教会は、後の時代のバロックやロココが多くて、色彩はないものの、強烈な”うねうね”装飾と、テラコッタの芸術が見事でした。ミュンヘンの聖ヨハネ・ネポムーク教会とかヴィース教会へ行ったときは、あまりの美しい装飾に声も出ませんでしたよ。

どちらの装飾にしても、カトリックの教会は、ほんと美しいですね。私はクリスチャンではないですが、訪問するのは大好きです。

投稿: Cojico | 2007年3月18日 (日) 00時10分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/204923/14268312

この記事へのトラックバック一覧です: 独自の文化を培ったシエナ(4) Siena est une ville qui cultivait une culture particulière (4):

» モンサンミッシェル魅力的ですね [モンサンミッシェルの魅力]
モンサンミッシェルについて紹介しています。 [続きを読む]

受信: 2007年3月15日 (木) 19時34分

« 独自の文化を培ったシエナ(3) Siena est une ville qui cultivait une culture particulière (3) | トップページ | フランス小話(7) les histoires drôles(7) »